美味しいエンターテインメントを創る人

美味しいエンターテインメントを創る人

2022.12.21コラム

美味しいエンターテインメントを創る人

店内に溢れる笑顔。年齢も性別も国境さえも超えて訪れる人々は、めくるめくショータイムのような料理に、驚きと感動を露わにし、やがて笑顔へと昇華する。
fudoに流れる時間はいつも、いつだって変わらない。喜びを約束されたような空間が広がっている。

オープンキッチンで、誰よりも真剣に、誰よりも楽しそうに、時にはお客様との会話を弾ませながら働く人がいる。オーナーシェフ入江哲生。
料理人人生のスタートは27歳という、業界では遅めのスタートである。

社会人のスタートと感謝の気持ち

社会人のスタートと感謝の気持ち

「大学を卒業後、京都の老舗企業に就職しました」。社会人はサラリーマンから始まる。彼が大学生の頃、世はカフェブーム真っ盛り。おしゃれに敏感な若者は、こぞってカフェへと出向き、その空間が醸し出すおしゃれな心地よさに酔いしれた。彼もまたその空間を誰よりも好み、毎日のようにカフェへと足を運ぶ。
「カフェにはさまざまな人がいて、それぞれの時間を過ごしていました。そんな空間が好きで、いつしか自分もカフェをやりたいそんなことをぼんやりと考えていました」。

そんな彼は、夢を抱えたまま企業へと就職。社会人生活は、初めてのことばかりで失敗も悔しさも多数経験しながらも、「自分の力で乗り越えないと!」と、ひとつひとつ壁を越えていく。学生気分が抜けていなかった自分に課せられた、さまざまな経験が心を強くさせていったのだ。あるとき、一番厳しかった先輩が「仕事ができるとはまだまだ言えないけれど、俺について来れるお前はすごいよ」と言った。このときほど、支えてくれた同僚や先輩に感謝の気持ちを持った瞬間はありません。と、懐かしそうに語る。

27歳からの料理人修業

27歳からの料理人修業

そして彼は、ずっと抱いていた夢へ一歩、歩みを進める。
「社会人3年目のころ、やっぱりカフェをやりたいという気持ちが止められなくなりました」。会社に相談し、4年目に退職。彼の夢が動き出す。
「カフェへの夢を目標に変えた時、料理人を雇うより自分が料理人になった方が良いのではと思ったんです。求人が出ていたイルパッパラルドへ転職。京都でも名高いイタリアンの名店である。27歳からの料理人修業は焦りを隠せず、誰よりも精力的に積極的に働くことで、自分自身を奮い立たせる。シェフの隣に立ち、その姿その動きを見て学び、ひとつずつ着実に力をつけていった。そして、シェフの退職をきっかけに、カフェをより学ぶために転職を決める。転職先はカフェ アンデパンダン。芸術の街 京都を象徴するかのようなアートでクラシカルなカフェだ。

カフェへの転職 ジャンルの垣根を超えた料理への学び

カフェへの転職 ジャンルの垣根を超えた料理への学び

「アンデパンダンでは毎日変わるランチメニューを考える必要があって、それはもう大変でした」。
入江さんの担当は週3回。同じメニューは作れない。このプレッシャーと難題に立ち向かうため、和洋中の垣根を越えて、あらゆる料理を学び、勉強した。
「この頃の経験は、今のメニュー開発に繋がっています」と笑顔で語る。イタリアンを修業した彼が、さまざまなジャンルの料理を学ぶことで、入江哲生の世界はどんどん広がる。一本道に見えていた夢への道に、景色と空が広がるように、その可能性が無限に広がっていったのだ。

スペインで見つけたもの

スペインで見つけたもの

アンデパンダンを辞め、スペインへ向かう。「料理の勉強というより、文化そのものを知りたいと思ったんです」。
年間を通して晴れの日が多く、人も街も明るく陽気なスペイン。人々は、友人や恋人との食事の時間に幸せを見出し、穏やかに豊かに時間を過ごす。「みんなが人生を楽しんでいるように見えました」。出てくる食事はすべて新鮮で美味しいし、食を囲みながら、会話を楽しみ、おおらかに時間を過ごしていく姿に、心が震えた。
「食を楽しむことがこんなに豊かだなんて知りませんでした」。夢への道に風が吹き抜けた瞬間だった。「食材も気候も違うから、日本で同じ料理は作れなくても、この豊かな時間を届けることはできるのではないか。そして、日本の食材を使って、こことは違う新たな何かを作れるんじゃないかって思い巡らせました」。この時「fudo」の原点が生まれたのだ。

旨いけどカフェの料理 本物を見つけるために

旨いけどカフェの料理 本物を見つけるために

その感動を持ったまま日本へ帰国。京都城陽にあるイタリアン「イルフィーコ」で働き始める。シェフからまかないを頼まれて作った料理に衝撃的な言葉が飛んできた。「旨いけどカフェの料理だな」。この一言に衝撃が走る。自分に足りないものを知った瞬間だった。

シェフの横で学ぶ日々が始まった1年後、料理長に就任。幹部への道を提案されたが、悩んだ結果、独立を選択。
「独立することを伝えたら一か月後に辞めて独立への道を進めと言われました。お前なら大丈夫。絶対出来るから店をやれと」。言葉が背中を押す。夢が動き出す。

fudoの誕生と目指すもの

fudoの誕生と目指すもの

「半年かかって、いくつかの物件を見たけれど、一番最初に見たこの場所に決めました」。入江哲生36歳のとき、fudoをオープン。御池通に面した、半地下の物件が新たな物語の舞台となった。

子供の頃、ゲームを買ってもらえなかった少年は、レゴブロックで遊んだ。組み合わせは自由自在。いろんなものを作って楽しんだ子供の頃の思い出がよみがえる。27歳で転職。料理を学ぶ道のなかで、さまざまな経験を積み重ねた。ベースのイタリアンは、イルパッパラルドで学び、創作のベースとなるジャンルの垣根を超えた料理はカフェ アンデパンダンで学んだ。食がもたらす豊かさや幸せをスペインで体感し、最後の修業先イルフィーコで腕を磨いた。

半径500mの幸せを目指して

半径500mの幸せを目指して

fudoのコンセプトは、店名にも反映されている通り、日本の風土に繋がっている。日本人が日本で作るイタリア料理だ。日本人にとって馴染みのある食材をふんだんに使い生み出す料理は、サプライズにあふれたかつてない感動を届けてくれる。目の前に出される料理には、日本ならではの四季や美意識を感じ、口に運ぶと驚きのイタリアンへと昇華する。口馴染みが良いのは、馴染みのある食材を使っているからだろう。日本人にとっては優しく染み込みながらも、新しいイタリアンとして感動を届ける。食材の掛け合わせも面白い。八つ橋とバルサミコ、夏の人気メニュー鮎のコンフィと丸茄子はミョウガがたっぷり乗っており、斬新ながらも口のなかで安心感が広がっていく。

半径500mの幸せを目指して

「目の前の人を食を通して幸せにしたい」そんな彼の気持ちは、料理を通じて人々に届く。「誰もが作っていないものを届けたい。ここでしか出会えないオンリーワンでありたい」。
料理へのこだわりもさることながら、大切なのはコミュニケーションだと彼は語る。「訪れてくれたお客様にその日、その時間、その瞬間の幸せを届ける店でありたいんです」。

monokyotoに託した想い

monokyotoに託した想い

コロナ禍のなか、飲食店の在り方は変化した。その変化を敏感に嗅ぎ取って、物販ブランドを立ち上げた。「お客様がお店に来れないなら、僕たちが行きたいなって」。食を通じて、豊かさを届ける。その日、その時間、その瞬間の幸せを届けたい気持ちは変わらない。そんな想いで生まれた最初の商品が「しめのめし」だ。ご飯専用のパスタソースという、かつてないコンセプトである。「食卓を囲む時間が豊かになることを願っています」。しめのめしは6種類。どれもイタリアンのソースをベースに、日本の食材を使って作り上げている。

「人の豊かさとは何か。それを料理を通じて追及していきたい」。
入江哲生42歳。カフェの片隅で、夢を見つけた彼の歩みは止まらない。

monokyotoに託した想い

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